現金出納帳のススメ
現金出納帳は、日々の現金残高を把握するために使うのですが、、、。
唐突ですが、現金出納帳ってつけていますか?
現金出納帳は、日々の入出金を記録し、現金残高を把握するためのものです。
私は、こんな感じで現金出納帳をつけています。
(左に領収書を貼って、右に日々の現金の動きを記録しています。)
めんどくさくて、現金出納帳をつけていない方も多いと思います。
でも、現金出納帳をしっかりつけておくと、とっても便利なんです。
1、日々の残高を把握できる。
銀行の取引は、日々の残高をカンタンに把握することができます。
通帳を見れば、いくらお金があるか、いくら残高が減ったのかわかりますよネ。
それに引き換え、現金は入出金の記録をつけていないと、日々の残高を把握できなくなってしまいます。
例えば、半年間領収書だけを保管し、現金出納帳も会計ソフトへの入力もしてない状態だと、1ヶ月前、2ヶ月前の現金残高はいくらだったか、わからないですよネ。
現金の入出金は、記録しないと過去の残高が復元できなくなるんです。
2、月々の記帳は、税理士に任せているから大丈夫!?
現金出納帳をつけずに、領収書等だけを税理士に渡して、記帳代行をしてもらっている場合、試算表の現金残高と手元にある現金残高は確実にズレてきます。
税理士が日々の現金残高を数えているわけではないからです。
この状態を長年放置していると、何十万、何百万円単位でズレてくることもあります。
会社を売却しようと色々調べている段階で、現金のズレに気づいたという社長さんも時々いらっしゃいます。
現金出納帳をつけずに税理士に記帳代行を依頼する場合、現金残高はズレる可能性が高いことを知っておきましょう。
(これを回避する方法もあるにはありますが、、、。)
3、会計ソフトへの入力ミスが減る
自分で会計ソフトへ入力している方は、現金出納帳をつけていると、会計ソフトへの入力ミスが圧倒的に減ります。また、ミスにもすぐに気づくことができます。
4、振り返りも容易です。
後日、領収書を見かえすことがあった場合、カンタンに領収書を探し出すことができます。
膨大な領収書の束の中から必要な領収書を探しだすのは、とても大変ですネ。
でも現金出納帳と一緒に領収書を保管していると、すぐに必要な領収書を探すことができます。
5、決算書・申告書の正当性を立証する。
現金の入出金や残高管理は日々行う必要があります。
現金管理を行わないと、最悪、「売上除外や架空経費」がないことを立証できない可能性もあります。現金管理をしっかり行い、申告・納税の正当性を自ら立証しましょう。
現金は、事業を行うための血液です。
めんどくさがらずに日々管理していきましょう。
私が使っている現金出納帳で良ければ、メールでお渡ししますよ。
コラム監修者紹介
ソルト総合会計事務所 所長
公認会計士・税理士 山本 将之
EY新日本有限責任監査法人、株式会社YKプランニングを経て、2015年に山口県防府市にてソルト総合会計事務所(山本将之公認会計士・税理士事務所)を開業。「スピードと情熱」「積極的な提案」を大切にし、中小企業の経営支援・課題解決に組織的に取り組んでいる。